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「親バレ」
そのあと、しばらくして。
留美から電話がかかってきて。
事態の詳細を聞くことができた。

留美の説明だと。



ユウジくんと悩んでいたことがあって。
意外とふたりきりで落ち着ける場所が無いね、と。

だからキスとかできる、人の居ない場所を探していた。

それでも見つからない。街には人が多い。
カラオケとか個室のお店はあるけどうるさいし、監視カメラとか誰かに見られる恐れも有る。
お手洗いとかはさすがに嫌。



最近、ユウジくんと駅前で出会った日に駅前のレンタル自習室に行ってみた。
自習室なら綺麗で良いかなと思ったけど、仕切りがあるだけで個室は無かった。

そして、自習室へふたりで行く様子をユウジくんのお母さんに見られていた。

ユウジくんのお母さんと留美のお母さんはとても仲がいい。
最近は特にほぼ毎日のように会って話をしている。
自習室で会っていた件はすぐに留美のお母さんに伝わった。


顔舐めキスの。あのあと。
家に帰ってきたお母さんに留美は呼ばれ、こう言われた。

「家を出て一人暮らしを始めなさい」と。



◆ ◆ ◆



留美のお母さんが言うには、

留美は僕と同じで、この春から大学生になった。
留美が無事に大学進学したので、留美のお母さんは自分の時間を自由に使いたいと思っていた。
たびたびそういう話をユウジくんのお母さんと話していた。
ユウジくんは今年、高校三年の大学受験生。
受験生世代を持つ親同士の意見交換をよくしていたのだという。



ユウジくんのお母さんは社交性が高い人で。
進学できた留美ちゃんならもう心配要らないから、お母さんは新しいことを始めましょう、と。
健全にカラオケやボーリング、スポーツジム、旅行などにママさんみんなで遊びに行くあつまり。
同じようなママさん達の趣味や娯楽の集まりがあるから一緒に過ごしましょうと誘われたのだと
退屈な日常が一番ダメ。美容にも悪い。

留美のお母さんには美容への説得が一番効いたらしい。

留美のお母さんは新生活を決心した。



◆ ◆ ◆



具体的には、

お母さんは新生活
留美にも新生活。
いい機会だから留美は一人暮らしを始めなさい。

若い女性の一人暮らしだから、防犯が良い賃貸マンションを借りなさい。
隣の部屋の人の声が聞こえてこない、大きな声を出してもあなたの声が音漏れしない物件にしなさい。
遠くに行くのはお母さんもお父さんも寂しいから、近くの物件にしなさい。

親が言い出した事だから、家賃は出してあげます。お母さんお父さんに感謝してね。
生活費は自分で稼ぎなさい。
何事も経験だから、バイトも続けなさい。
でも大学生活も楽しみなさい。これは進学前からそう言ってたこと。
困ったらすぐ相談してね。親はいつでもちからになります。


引っ越しシーズンも終わってるから安くてチャンスよ。
必要な荷物だけ送って、あとは今の実家マンションに置いといて、必要なら取りに来ればいいでしょう。
実家マンション宅の留美の部屋は、お母さんは片付けやお掃除はしないし、なにもいじりません。
時々帰ってきて、片付けと掃き掃除ぐらいはするように。



ユウジくんのお母さんが良い不動産屋さんを知っているから部屋探しを手伝ってくれるって。
契約の時はお母さんに連絡と相談はしてね。



◆ ◆ ◆



ユウジくんのお母さんが不動産のコネを使ってくれることに、ひとつだけ条件が有った。



留美のお母さんが言うには。
今回も今までも。ユウジくんのお母さんにはなにかとお世話になりっぱなし。
そのユウジくんのお母さんから、留美に家庭教師をお願いできないかと言われた。


ユウジくんのお母さんから、
ユウジは一週間のほとんどを進学塾に通っているから、時々で構わない。
留美ちゃんなら安心。留美ちゃんの手の空いている時間で構わない。
自習室を借りて行くぐらいなら、集中できる環境で勉強したほうが良い。

留美ちゃんが昨年、一生懸命頑張っている姿を見せて貰ったし。
なにより、ちゃんと大学に合格したし。
ウチのユウジも留美ちゃんの姿を見ていて、自分も頑張らなきゃって言っていると。
留美ちゃんの気持ちを最優先で良いから、訊いておいて欲しいと頼まれた。



留美のお母さんは方針を決めていて。

だから引っ越したらすぐにユウジくんの勉強をみてあげなさい。
お母さん達は集まりに出ちゃって夕食まで、あるいは夜も休日も家に居ないから留美の新居でやりなさい。
近場に住むんだから大丈夫。

週に何回、家庭教師をするとか決めなくていい。
必要だと思う量をやればいい。
留美とユウジくんで決めてやりなさい。
おたがいに無理の無い範囲で、時間を作って勉強をみてあげなさい。

連絡をすれば、ユウジくんと留美で夕飯を一緒に食べてしまっても問題ない。
ユウジくんのお母さんにはユウジくんから連絡すればよいと、ユウジくんのお母さんが言っていた。
受験生のユウジくんの体調が大事だから、ちゃんとした物を食べに行くか宅配頼むかしなさい。

家庭教師のバイト代も出してくれるって。
申し訳ないから要らないってお断りしたんだけど、しっかりお支払いしたいって。
お母さんのほうでユウジくんのお母さんにはお礼をたくさんしておくからお金の心配はしなくていい。頂いておきなさい。
だからあなたがユウジくんの食事で身体に良いものを食べたり使ったりしなさい。料理ができるようになるのもいいわね。



ユウジくんのお母さんは、ユウジくんがいよいよ受験勉強で気を遣うのが疲れていたんだって。
だけど、ユウジくんと留美は歳がほぼ同じだから安心。
今どきの受験の本人の悩みも聞いてくれると嬉しい。



そういうことだから、
しっかりユウジくんの面倒を見てあげなさい。
ちゃんと大学合格させてあげなさい。
あなたと同じ大学も受けるらしいわよ。

お父さんには既に話をつけてあるわ。お母さんすごいでしょ。
たまに戻ってきて顔、出しなさいね。すぐ近くに居るんだから。



◆ ◆ ◆



留美は、その場で承諾した。

留美が部屋に戻るとユウジくんから連絡が来て。
ユウジくんも母親から説明を受けて。
勿論OKだった。



◆ ◆ ◆



つまり、

留美とユウジくんの、

毎日、

誰にも邪魔されない、

ふたりきりで過ごせる場所ができた。





留美とユウジくんの。
ふたりきりでふたりきりで、
毎日、毎日、毎日、
裸でキスして抱き合って、フェラしてクンニして
留美のマンコにユウジくんのチンコを突き立ててガンガンぐちゃぐちゃに
セックス、セックス、セックスする留美とユウジくん。
セックス漬けの愛の巣ができる。



電話で全てを聞き。
留美の乱れ狂う姿の想像で、息だけ荒く無言になっていた僕を察して。

留美が言った。

「良かったね」



「なんでもできるようになっちゃったね」






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